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わたしの大学、わたしの江古田。
異文化を学ぶ
武蔵大生から見た江古田

前回は映画を学ぶ日芸生に取材をし話を聞いたが、今回は様々な地域の文化や言語を学ぶ武蔵大学生2人に話を聞いた。

知ること、学ぶことのたのしさ。

阿部純弥さん(左)と吉川美結さん(右)

今回取材したのは武蔵大学人文学部英語英米文化学科4年の吉川美結さんと、同じく武蔵大学人文学部日本・東アジア文化学科4年の阿部純弥さん。
二人が所属する人文学部は英語圏、ヨーロッパ、日本・東アジアの様々な文化や言語を学び国際的な視点を持つ人物を育成しているそうだ。

「小規模校である武蔵大学ならではの学びがあるなと感じます。少人数制のゼミや授業は教授と生徒間の距離がいい意味で近く、僕ら学生の意見が反映されやすいと思います」(阿部さん)

阿部さんは一年生の時に受けた【アダプテッド・スポーツ・ワークショップ】という授業が特に印象的だと語ってくれた。
アダプテッドスポーツとは、年齢や性別、障がいの有無に関わらず誰もがその楽しさを享受できるスポーツである。
阿部さんはこの授業で実際にアダプテッドスポーツを体験したり、グループワークで新しいアダプテッドスポーツを考案したりしたそうだ。

「この授業を通して出来た先輩との繋がりは今でも続いているし、教授の教えを聞き今後の武蔵大学での学びに大きな期待を持ったことを覚えています」(阿部さん)

「私は【海外フィールド実習】という授業が印象深いな。12名で1年かけてデンマークの教育事情について学ぶんですけど、実習の最後には実際にデンマークへ行って現地の学びや生活を視察・体験してきました」(吉川さん)

帰国後はデンマークでの経験を受けての自らの考えを学長や教授陣にプレゼンしたそうだ。

「デンマークへ行けたことはとても貴重な経験になりましたし、自分たちのプレゼンを近くで学長に聞いていただけたことも小規模校である武蔵大学だからこそできることなのかなと思います」(吉川さん)

二人とも勉強がたのしかったと語ってくれたのがとても印象的である。

大学と江古田の共通点

「江古田も小さな街として色々なコミュニティが出来やすいと思うし、その中に飛び込んでいけたらすごくたのしいと思う。私は実際に江古田のパン祭りに参加したり、この江古田キャンバスプロジェクトに参加したりとたのしんでいる方です。ただそれが私の周りに広がっているかと言うと…(笑)」(吉川さん)

「色々ありすぎて逆に埋もれてしまっているのかも。僕らもあまり発信することなく小さくまとまりがちなところがあって、江古田にある他の2大学とはほとんど関わりがないもんなあ。街全体がもっと学生を巻き込んだ企画を立てるとより街に入り込みやすいのかな。武蔵大学でいうと就活の面において、江古田でより活発的にインターンを促してくれる企画があればいいなあ。そうすれば街との関わりも街の人との関わりも増えると思います」(阿部さん)

活用の仕方次第で心地いい空間になる。

「私は周りと比べると比較的江古田の街に繰り出している方ですかね。お昼時とかは探検感覚で線路沿いや商店街を散歩してます。次はどこに着くんだろう?何が出てくるんだろう?って思いながら歩くとワクワクしてきます。雰囲気の良さそうなお店に一人で入ってホッと一息つくこともあります。それは大学でも同じで、自然豊かな校舎の中を散歩したりテラスでゆっくり休んだり。江古田の街も大学も自分の活用の仕方次第でいくらでも心地いい空間になると思いますね」(吉川さん)

4月から就職し社会人の仲間入りをする阿部さんと吉川さん。真面目な二人が、武蔵大学での経験を生かして新しい環境でも輝いてほしいと願う。そして江古田を離れてしまう二人だがいつでもまた江古田に来てゆっくり散歩でもしてほしいなと思う。

記事を書いた人

松田真織

プロフィール

熊本県天草市出身 日本大学芸術学部映画学科を卒業後、芸能事務所j.clipに所属。 役者、ナレーターとして活動中。最近の趣味は銭湯で整うこと