issue

【開催レポート】
まちがもっと面白くなるワークショップ
『江古田』に見つける私の3rd Place


8月7日(水)に、武蔵大学にて江古田キャンバスプロジェクトの第一回ワークショップ「まちがもっと面白くなるワークショップ『江古田』に見つける私の3rd Place」を開催いたしました。

このワークショップの目的は、江古田に、「自宅」、「大学」の他に、「まち」という第3の場所(3rd Place)を見つけるという視点で、まちと関わりをもつことによって参加者一人ひとりにとっての江古田のもつ魅力を探ることです。
当日は江古田のまちの3大学(武蔵野音楽大学、日本大学藝術学部、武蔵大学)の学生さんを中心に30人ほどの方々にお集まりいただき、A~Eの5つのチームに分かれていただいたところで、いよいよスタート。

本プロジェクトの主催である西武鉄道よりプロジェクトの背景をお話しした後は、株式会社シゴトヒト代表のナカムラケンタさん、きてん企画室主宰の中田一会さん、演劇活性化団体uni代表で日本大学藝術学部出身の阿部健一さん、そして隣駅東長崎でセカンドハウスOKARAを運営する駒井恵太さんの4名をお招きして、それぞれの視点から「まちとの関わり方」のお話を伺いました。
それぞれのまちで活躍するゲストスピーカーのみなさんのお話に、参加者のみなさんはもちろん、後ろで見ていたプロジェクト事務局員も興味津々。

そしてマガジンハウス・コロカル編集長 及川さんをファシリテーターとして、ゲストの方々によるクロストークへ。同じテーマでも視点の違う回答が出てきて、まちの見方・関わり方に決まりきった型などないことを実感します。

興味深いお話をたくさん伺った後は、教室を飛び出し、実際に自分たちの目でまちを捉えるフィールドワークへ。チームごとに分かれて江古田のまちを練り歩きます。

歩き出して少しすると「普段こっち側には全然来ないんです」という声が聞こえます。
江古田の駅を三角形で囲むように三大学があって、学生さんは自分の大学の周りにしか行かない人が多いそう。
だからこそ、こうしてまちを歩くのは新鮮だったようで、駅と大学の最短距離を少し外れるだけで、たくさんの発見があったようです。

中にはずっと気になっていた場所に行けた方や、不思議に思っていたことの謎が解けた方も。当日はかなり暑い日ではありましたが、みなさん時間いっぱい使ってまち中を歩いていました。

涼しい教室に戻ったら、フィールドワークで学生さん一人一人が新しく発見した、江古田の気になる場所や関わりを持ちたい場所などをそれぞれ持ち寄ります。持ち寄った視点をチームで「〇〇な江古田」のように一つのキーワードにまとめ、発表します。

各々がポストイットに書いた江古田での発見をチームでシェアしながら、江古田のまちを表現する言葉を探していきます。悩みながらも真っ白な模造紙に字や絵で埋めてできたシートがこちら。

「パッチワークな江古田」

「江古田で迷子旅」

「人に耳打ちしたくなる町」

「FREEHUG EKODA」

「EKODA 5 Keyword -色彩/個性/つながり/新旧/懐かしい-」

各チームのキーワードの発表内容

A班)パッチワークな江古田

江古田のまちは、個人のお店やチェーン店、専門店、住宅、カラフルな建物、特徴的な道など町全体に多種多様な要素の切り貼り感があることから、パッチワークのように一帯ができているところを表現。

B班)江古田で迷子旅

タイ料理やベトナム料理、インドカレーといった多国籍料理屋が多く、神社・病院・薬局・猫居酒屋…まで色んなお店や施設が点在。そして、道もたくさん入り組んでいて、歩いているとまちが迷路のようで、旅気分が味わえることを表現。

C班)人に耳打ちしたくなる町

例えば、あやしい大量の消火器がある(!?)など、ちょっとツッコミたくなるような、小声で誰かに伝えたくなるようなモノやコトが、江古田にはあることを表現。

D班)FREE HUG EKODA

学生にやさしい、安い居酒屋だったり、多国籍料理屋も多く外国人が住みやすい環境であったり、気を遣わずにウェルカムに受け入れてくれるまちであることを表現。

E班)EKODA 5キーワード

まちから、「色彩、個性、つながり、懐かしい、新旧」という5つのキーワード=特徴を拾い、江古田の持つまちの魅力やイメージを端的に表現。

それぞれ作成したシートに込めた想いを発表する際には、他のチームからの感嘆や同意の声も上がります。同じまちを歩いたのに、注目した点が一緒だったり違っていたりということにも面白さを感じます。

4時間という長丁場のワークショップではありましたが、あっという間に感じられました。

1時間ばかりの街歩きだけでもたくさんの発見ができるまち・江古田。毎日の通学路も1本脇に逸れたら新しい発見にまた出会えるとまちなんだということが、きっと1番大きな発見だったことでしょう。そして、自分が居たいと思う場所や居心地のよい場所とは何かを考え直すことで、「自宅」、「大学」の他に、さらに「まち」というそれぞれの3rd Placeを見つけるきっかけにもなったのではないでしょうか。

今回のワークショップは、江古田キャンバスプロジェクトのはじめの一歩。この日抽出した「〇〇な江古田」のキーワードは他のワークショップでも土台として使用していきます。

最後に、この記事を読んでくださっているみなさんも、江古田のまちに自分の3rd Placeを見つけに行ってみてはいかがでしょうか。

 

記事を書いた人

江古田キャンバスプロジェクト事務局