西武ニュース 2018年2月号
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 松本 珠美さん(株式会社松本醤油商店)川越の地で約250年続く醤油蔵、松本醤油商店で働く松本さん。醤油づくりの礎となることを目標に、日々奔走しています。Vol.22本川越駅14松本 珠美さん (株式会社松本醤油商店)天保蔵醤油を使用した 「川越醤油プリン」(378円)を昨年12月に発売。チーズケーキのような濃厚なプリンに、焦がし醤油風味のキャラメルソースが絡まる、新しい感覚のプリンですMy favorite place川越の観光名所のひとつである「醸かもん楽らくざ座」。醤油蔵や酒蔵、ガラス工房などの見学を通じて、匠の技を感じることができます。松本醤油商店の製品も こちらで購入可能です。交通本川越駅蔵のまち口から徒歩10分住所川越市仲町10-13時間9:00〜18:00TEL  (049)224-2122Profile松本醤油商店4代目社長の娘として、醤油に慣れ親しみながら育ちました。大学では栄養学を専攻し、現在はその学びを活かしながら醤油づくりに関わっています。Schedule毎朝6時半に起きて、こどもを送り出します。9時から就業開始。18時ごろに業務を終えて、21時ごろまで家族とのんびり過ごした後、読書をして24時ごろに就寝します。Holiday休みの日は、家族と過ごします。特に中学生の娘とはよく映画を観に行きます。Job醤油づくりを中心に販売や事務など、松本醤油商店の業務のほとんどに携わっています。納得いくものづくりが伝統を守ることにつながっていく。小江戸情緒あふれる川越の街中にある老舗の醤油蔵、松本醤油商店  。江戸時代 、1830(天保元)年に建造された蔵を守りながら  、松本さんは働いています。幼い時から、醤油づくりに勤しむ両親を見て育ち、小学生になるころには「醤油屋」になる自分の姿を思い描いていました。大学に進学する時も、両親と同じ栄養学科を専攻。将来を考え、調理学研究室で勉強していました。松本醤油商店の製品は、すべて「天然醸造」。およそ180年前から使っている蔵や杉桶に住み着いた酵母菌や乳酸菌の自然の力と  、職人の熟練の手作業とによってつくられます。この自然の恵みと職人の技が結びあい、できた大きな力に感謝し、一礼してから蔵へ入ることが習慣で す。約250年続く松本醤油商店。歴史ある蔵を守ること 、老舗の味を引き継いでいくことについて  、松本さん自身が意識したことはないとのこと。「長い歴史に紐づく職人の技術を駆使し  、"納得のいく物をつくっていくこと"が"伝統を守ること"につながると考えています。受け継がれる技法を活かし、現場や工場での礎となるのが目標です。」と凛とした表情で話してくれました。

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