西武ニュースremo
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始まりは1938(昭和13)年。入間郡豊岡町(現・入間市)に日本陸軍基地ができた当時、農園だったこの地に隊員向け住居として50棟の「日本家屋」が建てられたそう。太平洋戦争終結後、陸軍基地が米軍の管理下にある“ジョンソン基地”になると、駐在米軍用の「米軍ハウス」24棟を新たに建設。その後基地が返還されると、米軍ハウスは一般住宅として利用されるように。時が経ち、建物の老朽化によりタウンは一時荒廃するも、改修などを経て、活気ある現在の姿に――。日本家屋/トタン屋根1938(昭和13)年に日本陸軍の将校と下士官向けに建設された家。4棟のみ現存。米軍ハウス/瓦屋根1954(昭和29)年に建設された駐留米軍のための基地外の家。現在23棟が残る。平成ハウス/左記以外米軍ハウスの趣きを活かして建てられた現代版アメリカンハウス。知っているようで意外と知らない西武線と沿線にまつわるあんなことや、こんなこと。本誌ライターが沿線のツウを目指して見つけに行きます。西武線沿線街歩き達人への道写真左:アメリカンな雑貨屋さん MiMiMoM(ミミマム)※ジョンソンタウンは住宅地でもあるため、住人の迷惑にならないよう配慮しながら、街並み・雰囲気をお楽しみください 前号の街歩きで新大久保を訪れ、近場で楽しむ海外旅行(気分)に味をしめた私。「今度はアメリカ旅行(気分)へ!」ということで、次なる目的地は入間市駅から歩いて15分ほどの「ジョンソンタウン」に決定! アメリカンな街並みに飲食店や雑貨店が点在するジョンソンタウンは、埼玉県出身・在住の私が以前から県内屈指のおしゃれスポットとして目を付けていた場所。「食事を楽しんで、可愛い雑貨を買って…」とわくわくが止まりません。 タウンに到着すると、出迎えてくれたのはアメリカンハウスが立ち並ぶ想像通り素敵な街並み。「戦後、この辺りに米軍の„ジョンソン基地“があった名残なんだよな〜」と予習した知識を心の中で披露しながら散策していると、立ち寄った店のご主人から「タウンには„ジョンソン基地“時代に建てられた米軍ハウスと、それ以前・以後の建造物が混在している」という情報を入手。え、そうだったの!? ライターたるもの、このままアメリカ気分を満喫するだけでは帰れません。街並みをよ〜く調べると、確かに趣きが異なる建物が混在しているよう。想像よりも長い歴史の上で成り立っていたタウン。何と奥深い…。さらに驚くべきは、タウンには約50の店舗以外にも、住居やクリニックなどがあり、常に新しいテナントや居住者を受け入れているとのこと。古きを守り、新しきを温かく迎えるジョンソンタウン。それは単なる„おしゃれスポット“ではなく、今も進化し続ける一つの„街“だったのでした。今回のお出かけライターは…大手出版社の女性誌を手がけるライター・エディター。大の旅行好き。気になるスポットを見つけたら即行動するフットワークの軽さが自慢。ジョンソンタウンHISTORYまるでアメリカ!?10

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