朝も昼も夜も、いつでも。バーガー&カフェ〈ENCOUNTER〉から生まれる、おいしい“出会い”。
沖田梨帆 西武線在住歴38年
生まれも育ちも東村山市。2021年より久米川へ。 バーガー&カフェ〈ENCOUNTER〉をオープンして職住近接を実現。
パティにバンズ、コーラまで! すべて手づくりの本格グルメバーガー。
2022年5月5日にオープンして、もうすぐ5カ月。久米川に暮らす人々にも徐々に知られるようになり、少しずつ常連さんも増えてきました。
「来てくださる方のほとんどは、この前の道を通って駅へ通う方。工事している時から気になっていたと顔を出してくれるようになって。毎日、知り合いが増えていくような感覚でワクワクしています。お客さまとの会話を楽しみながら毎日過ごしています」
そう楽しそうに話してくれたのは店主の沖田梨帆さん。生まれも育ちも東村山市で、西武線沿線でずっと暮らしてきました。昨年、久米川に引っ越してきてから、元定食屋だったこの物件と出会い、自分のお店を出すという夢が叶いました。
「いつか、自分のお店を出したいなという思いがありました。チェーンのコーヒーショップで6年ほど店長として働いていたんですが、それも、ゆくゆくは自分でカフェをやりたいと思っていたから。でも、コーヒーだけじゃなく、メインの食事があったらいいなと思って、グルメバーガーの試作をはじめたんです」
肉汁たっぷり、レアに焼き上げるパティは、宮崎県・岡崎牧場のパイン牛を使用。パイナップルを食べて育っているため、やわらかくジューシーな仕上がりに。バンズにはコーヒーを練りこみ、全粒粉のような香ばしさを加えつつしっかりと焼き上げているので、やわらかいパティとのバランスが相性抜群です。
7月からは、定番バーガーのほか、月替わりのバーガーも提供をはじめました。7月は塩レモンバーガー、8月はパイナップルを加えてサワーパインバーガー、9月はソースにあさりや白ワインを使ったボンゴレバーガー、10月はきのこバーガーが登場。こうした試みは、何度も通ってくださるお客さまのために、定番の味だけでなく新しい味を提供したいという、沖田さんなりのおいしい提案なのです。
1人でふらりと入れるように。カウンターでゆっくりとおいしい時間を楽しむ。
久米川に住みはじめて1年半が経ち、その間にお店もスタート。江古田でお店を出そうと考えたこともあるそうですが、沖田さんは地元の東村山市に魅力を感じて、ここを拠点にしようと決めました。
「久米川は急行も停まるので都心へのアクセスもいいですし、住んでいる人も多くて、移住されてきた方も多いんです。お店も多くて盛り上がっているように思います。住まいも実家も近いから、このあたりでお店を出そうかなと思っていたところに、この物件との出会いがありました。知らない土地でやるよりは見知った場所だから地の利があるのかなと」
イートインは11時からですが、仕込みで朝からお店に立っているため、焼き菓子やサンドイッチ、コーヒーなどは11時前でもテイクアウトができます。そのため、通勤途中にふらりと立ち寄って買っていく方も多いのだとか。
11:00〜15:00はランチ、15:00以降はカフェ利用も可能に。焼き菓子やプリンとハンドドリップのコーヒーが店内で楽しめます。ある日はカフェとして、おなかが空いた時にはハンバーガーをほおばり、仕事終わりには、軽くワインとおつまみでちょい飲み、なんて使い方もできるのが〈ENCOUNTER〉の良さ。カフェでもあり、バーガーショップでもあり、ワインバーでもあり、その日の気分によって使い分けできるのも、沖田さんが目指すカフェのあり方でもありました。
「もともと、1人でよく飲みに行ったりしていたので、1人でもふらりと来やすいようにしたいとずっと思っていました。実際、女性1人で来てくれる方も多いですし、女性のお客さまのほうが多いのでとてもうれしいです。地元に密着した場所にしたいなという思いもあって。私にとって久米川も地元のようなものなので、久米川がもっと盛り上がったらいいなと思っています」
お店を始めたことで、もっと深く、街を知りたくなる。
久米川にお店を出してからというもの、もっと久米川を知りたいという思いがふつふつと湧いてきたという沖田さん。東村山市が主催している『東村山編集室』の地域ライターに応募。2022年12月には第1回の記事が公開される予定なのだとか。
「東村山に住んでいる方たちが、その街のお店の紹介記事を書くんです。あらためて街歩きをしてみたんですが、知らないお店だらけで。休みの日にもっと探検してみたいなと思いました。いつもは自分が見えているところしか見ていないから、まだまだ知らないところがたくさんあるなと気づいたんです」
久米川から野火止(のびどめ)用水沿いは散歩するにはもってこい。八坂エリアにある〈MAU PAN〉や〈古道具屋enco〉など素敵なお店もちらほら。そうした街ごとに素敵なお店があって、ひとつお店を知るたびに、その街のほかの場所にも行きたくなるのは自然なことのように思えます。
「久米川周辺にお住まいの方にはふらっと寄り道していただけるような、そうでない方には久米川に降り立つきっかけになるような、そんなお店になっていけたらと思っています」
店名の〈ENCOUNTER〉が意味する“出会い”や“遭遇する”という言葉通り、久米川という街をより深く知るきっかけになり、さらに久米川をまわる、ひとつの拠点として、沖田さんが思い描く場所に次第になっていくことでしょう。
今回ご紹介した〈ENCOUNTER〉について
■住所:東京都東村山市栄町2-10-2 プランドール久米川101
■営業時間:11:00〜21:00(20:30LO) ※サンドイッチ、焼き菓子、ドリンクのテイクアウト可能
■定休日:水曜
■公式サイト:https://www.instagram.com/_encounter_kumegawa_/
※2024/02/28時点の情報です。
photo:Kaori Oouchi text:Kayo Yabushita